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次の略地図を見て,あとの各問に答えよ。
〔問1〕 次の表のア〜エは,略地図中にA〜Dで示したいずれかの道県の,2019年における鉄鋼業と造船業の製造品出荷額等,海岸線と臨海部の工業の様子についてまとめたものである。A〜Dのそれぞれの道県に当てはまるのは,次の表のア〜エのうちではどれか。
《海岸線と臨海部の工業の様子》
ア 製造品出荷額 鉄鋼 億円 造船 億円
○ |
の海岸線には,干潟や陸と島をつなぐ砂州が見られ,北東部にある東西,南北の湾に,工業用地として埋め立て地が造成された。 |
○ |
国内炭と中国産の鉄鉱石を原料に鉄鋼を生産していた製鉄所では,現在は輸入原料を使用し,自動車用の鋼板を生産している。 |
イ 製造品出荷額 鉄鋼 億円 造船 億円
○ |
の海岸線には,北部に国立公園に指定されたリアス海岸が見られ,南部に工業用地や商業用地として埋め立て地が造成された。 |
○ |
南部の海岸には,高度経済成長期に輸入原料を使用する製鉄所が立地し,国際貿易港に隣接する岬には,造船所が立地している。 |
ウ 製造品出荷額 鉄鋼 億円 造船 億円
○ |
の海岸線には,砂嘴や砂州,陸繋島,プレート運動の力が複雑に加わり形成された半島などが見られる。 |
○ |
国内炭と周辺で産出される砂鉄を原料に鉄鋼を生産していた製鉄所では,現在は輸入原料を使用し,自動車の部品に使われる特殊鋼を生産している。 |
エ 製造品出荷額 鉄鋼 億円 造船 億円
○ |
の海岸線には,多くの島や半島,岬によって複雑に入り組んだリアス海岸が見られる。 |
○ |
人口が集中している都市の臨海部に,カーフェリーなどを建造する造船所が立地し,周辺にはボイラーの製造などの関連産業が集積している。 |
(「日本国勢図会」2020/21年版などより作成)
〔問2〕 次のページのⅠのア〜エのグラフは,略地図中にW〜Zで示したいずれかの地域の1971年と2019年における製造品出荷額等と産業別の製造品出荷額等の割合を示したものである。Ⅱの文章は,Ⅰのア〜エのいずれかの地域について述べたものである。Ⅱの文章で述べている地域に当てはまるのは,Ⅰのア〜エのうちのどれか,また,略地図中のW〜Zのうちのどれか。
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Ⅰ
(注)四捨五入をしているため,産業別の製造品出荷額等の割合を合計したものは,にならない場合がある。(2019年工業統計表などより作成)
Ⅱ
絹織物や航空機産業を基礎として,電気機械等の製造業が発展した。高速道路網の整備に伴い,1980年に西部が,1987年に中部が東京とつながり,2011年には1998年開港の港湾と結ばれた。西部の高速道路沿いには,未来技術遺産に登録された製品を生み出す高度な技術をもつ企業の工場が立地している。2019年には電気機械の出荷額等は約2兆円となる一方で,自動車関連の輸送用機械の出荷額等が増加し,5兆円を超えるようになった。
〔問3〕 次のⅠ(1)とⅡ(1)の文は,1984年に示された福島市と1997年に示された岡山市の太線
で囲まれた範囲を含む地域に関する地区計画の一部を分かりやすく書き改めたものである。Ⅰ(2)は1984年・1985年の,Ⅰ(3)は2018年の「2万5千分の1地形図(福島北部・福島南部)」の一部を拡大して作成したものである。Ⅱ(2)は1988年の,Ⅱ(3)は2017年の「2万5千分の1地形図(岡山南部)」の一部を拡大して作成したものである。ⅠとⅡの資料から読み取れる,太線で囲まれた範囲に共通した土地利用の変化について,簡単に述べよ。また,ⅠとⅡの資料から読み取れる,その変化を可能にした要因について,それぞれの県内において乗降客数が多い駅の一つである福島駅と岡山駅に着目して,簡単に述べよ。
Ⅰ
(1) |
市の新しい玄関として,今までの住工混在型から商業業務型の土地利用に変更する。 |
Ⅱ
(1) |
ターミナル隣接地という中枢的位置にあり,その地区特性を生かしつつ,商業施設などの集積を図る。 |