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イオンの性質を調べる実験について,次の各問に答えよ。
<実験1>を行ったところ,<結果1>のようになった。
<実験1>
(1) |
図1のように,ビーカー①に硫酸亜鉛水溶液を入れ,亜鉛板Pを設置した。次に,ビーカー①に硫酸銅水溶液を入れたセロハンの袋を入れ,セロハンの袋の中に銅板Qを設置した。プロペラ付きモーターに亜鉛板Pと銅板Qを導線でつないだ後に金属板の表面の様子を観察した。 |
図1
(2) |
図2のように,簡易型電気分解装置に薄い水酸化ナトリウム水溶液を入れ,電極Rと電極Sを導線で電源装置につなぎ,電圧を加えて電流を流した後に電極の様子を観察した。 |
図2
<結果1>
(1) |
<実験1>の(1)でプロペラは回転した。亜鉛板Pは溶け,銅板Qには赤茶色の物質が付着した。 |
(2) |
<実験1>の(2)で電極Rと電極Sからそれぞれ気体が発生した。 |
〔問1〕 <結果1>の(1)から,水溶液中の亜鉛板Pと銅板Qの表面で起こる化学変化について,亜鉛原子1個を
,亜鉛イオン1個を
,銅原子1個を
,銅イオン1個を
,電子1個を
というモデルで表したとき,亜鉛板Pの様子をA,Bから一つ,銅板Qの様子をC,Dから一つ,それぞれ選び,組み合わせたものとして適切なのは,下のア〜エのうちではどれか。
ア A,C イ A,D ウ B,C エ B,D
〔問2〕 <結果1>の(1)と(2)から,ビーカー①内の硫酸亜鉛水溶液と硫酸銅水溶液を合わせた水溶液中に含まれるの数との数のそれぞれの増減と,電極Rと電極Sでそれぞれ発生する気体の性質とを組み合わせたものとして適切なのは,次の表のア〜カのうちではどれか。
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合わせた 水溶液に 含まれる の数 |
合わせた 水溶液に 含まれる の数 |
電極Rで 発生する 気体の性質 |
電極Sで 発生する 気体の性質 |
ア |
増える。 |
減る。 |
空気より軽い。 |
水に溶けにくい。 |
イ |
増える。 |
増える。 |
空気より軽い。 |
水に溶けやすい。 |
ウ |
増える。 |
減る。 |
空気より重い。 |
水に溶けにくい。 |
エ |
減る。 |
増える。 |
空気より軽い。 |
水に溶けやすい。 |
オ |
減る。 |
減る。 |
空気より重い。 |
水に溶けやすい。 |
カ |
減る。 |
増える。 |
空気より重い。 |
水に溶けにくい。 |
10
次に,<実験2>を行ったところ,<結果2>のようになった。
<実験2>
(1) |
ビーカー②に薄い塩酸を入れ,BTB溶液を5滴加えてよく混ぜた。図3は,水溶液中の陽イオンを ,陰イオンを というモデルで表したものである。 |
図3


(2)水酸化ナトリウム水溶液を用意した。 |
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(3)(2)の水酸化ナトリウム水溶液をビーカー②に少しずつ加え,ガラス棒でかき混ぜ水溶液の様子を観察した。 |
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(4)(3)の操作を繰り返し,水酸化ナトリウム水溶液を合計加えると,水溶液は緑色になった。 |
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(5)緑色になった水溶液をスライドガラスに1滴取り,水を蒸発させた後,観察した。 |
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<結果2>
スライドガラスには,塩化ナトリウムの結晶が見られた。
〔問3〕 <実験2>の(4)のビーカー②の水溶液中で起きた化学変化を下の点線で囲まれた<化学反応式>で表すとき,下線部にそれぞれ当てはまる化学式を一つずつ書け。
ただし,<化学反応式>において酸の性質をもつ物質の化学式は(酸)の上の に,アルカリの性質をもつ物質の化学式は(アルカリ)の上の に,塩は(塩)の上の に書くこと。
<化学反応式>
〔問4〕 <実験2>の(5)の後,<実験2>の(3)の操作を繰り返し,用意した水酸化ナトリウム水溶液を全て加えた。<実験2>の(1)のビーカー②に含まれるイオンの総数の変化を表したグラフとして適切なのは,次のうちではどれか。