@ デマやうわさ
今回の新型コロナウイルスのように、多くの人が不安になるようなことが起こると、根拠のないデマやうわさが広まることがよくあります。人間は「わからないこと」による不安を解消しようとして、デマやうわさが生まれてしまうようです。
昔は、わからないことの多くは「妖怪のせい」にして終わっていたのですが、今は、わからないことに、それらしい理由をつけてデマやうわさが広まってしまいます。しかも、ここ数年は SNS が発達したため、デマやうわさが広まるスピードも速くなっています。「みんなのために」と思って、そのデマやうわさを広めてしまうということも起こっています。
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A 新型コロナウイルスに関するデマやうわさ
今回の新型コロナウイルスの場合、「科学的っぽい」デマやうわさが広まっていて、その「科学的っぽさ」がそのデマやうわさの信頼度を高めてしまっているように思います。
例えば、「新型コロナウイルスは○○度で死ぬので、お湯を飲むと良い」、「花崗岩は放射線が出るので、新型コロナウイルスを殺せる」などです。いずれも、全く科学的根拠のない話です。
B まどわされないために
デマやうわさにまどわされないためには、その情報が、正しい情報かどうか、信頼できる情報かどうかを見極めないといけません。
特に、インターネット上の情報は要注意です。テレビや新聞は、基本的には根拠のあるものしか出さないので、比較的信頼できます。
ただし最近は、テレビや新聞で「インターネットで ○○が話題になっています。」といったニュースや記事もあるので、注意が必要です。
インターネット上の情報でも、国や地方自治体、研究機関などが出している「科学的なデータ」や「事実 としての情報」は、信頼度が高いといえます。ただし、そのデータや事実をもとに発表されたものが、全て正しいとは限りません。間違った解釈や判断もあり得るからです。
複数の「メディア」や「発信元」からの情報は信頼性が高まります。1つのメディアや発信元からの情報だけだと、誤った情報や偏った考え方である可能性もあるからです。
また、テレビでも、ニュース以外の番組の情報は特に注意が必要です。1人の専門家だけの考えをもとにつくっている可能性があるからです。専門家とはいえ、1人の意見だと、やはり間違いや偏りがあります。
今、SNSなどで広まっているデマやうわさの中には、いかにも信頼できる発信元からの情報であるかのように書かれているものがあります。
その情報が正しいかどうか、信頼できるかどうかを判断するには、 情報の元を直接確認する必要があります。
「ウソかもしれない情報」に含まれている情報はウソかもしれないからです。
不安の中では、冷静な判断ができなくなってしまいます。こういった状況だからこそ、デマやうわさが増えることをふまえ、一度落ち着いて、「自分で情報を確かめるまで信じない」という心構えが大切かもしれません。